醤油

日本の基本調味料の一つ「せ」である醤油。「し」の席は塩で埋まっている。古文をきちんと思い出しましょう。「せうゆ」である。「てふてふ」とか思い出しません?

分類

種類の分類はJASに従うと

  • 濃口
  • 淡口(うす口)
  • たまり
  • 再仕込

である。

製造方法の分類は

  • 本醸造
  • 混合醸造
  • 混合

である。

製造方法(簡易的)

  • 大豆や小麦を原料とした麹を作る。
  • 出来た麹と食塩水または生醤油(火入れ前の醤油)を混合する。
  • 発酵・熟成
  • 圧搾・濾過
  • 火入れ

主な味噌との違いは水分量と、炒った小麦が主要な原料の一つとして存在していることだろうか。

製造方法(濃口)

  • 蒸煮大豆と炒ってから砕いた小麦を混合する。
  • 混合したものに種麹を接種し、麹を作る。
  • 完成した麹に食塩水を加えて混ぜ、諸味(もろみ)を作る。
  • 発酵・熟成
  • 圧搾、濾過をして清澄な液体を取る。
  • 火入れをして保存性の確保をする。

日本で一般的に使用される醤油である濃口醤油。家庭に濃口醤油しかないなんて家庭も多いのではないだろうか?

製造方法(淡口、うす口)

  • 諸味(もろみ)を作るところまで濃口醤油とほぼ同様。
  • 蒸煮した米を用意し、種麹を接種し、米麹を作る。
  • 諸味の発酵・熟成段階で米麹(甘酒状態)を添加する。
  • 以下、濃口と同様。

主な濃口との違いは淡口の方が塩分濃度が高く、米麹を加え、熟成期間が短いことにある。

製造方法(たまり)

  • 蒸煮大豆をメインとし、少量の炒って粉砕した小麦を混合する。
  • 混合したものに種麹を接種し、味噌玉を作る。
  • 味噌玉と食塩水を混合する。
  • 重石を乗せ、発酵・熟成させる。
  • 発酵熟成は汲み掛けを行う。
  • 以下、濃口と同様。

主な濃口との違いは、麹に対する食塩水が少ないことと、重石を使用すること、そして底に溜まった液体を上から戻す作業である汲み掛けを行うことである。

製造方法(再仕込み)

  • 火入れ前の濃口醤油を用意。(生醤油)
  • 生醤油と麹(蒸煮大豆と炒って粉砕した小麦でできた麹)を混合。
  • 以下、濃口と同様。

主な濃口との違いは、仕込みに食塩水ではなく生醤油を使用することである。

製造方法(白)

  • 精白した小麦と炒って割砕した大豆を合わせて蒸煮する。
  • 蒸煮したものに種麹を接種し、麹を作る。
  • 以下、濃口と同様。

主な濃口との違いは原料の処理方法、低温発酵である。

製造方法(本醸造、混合醸造、混合)

本醸造

蒸した大豆(脱脂加工大豆)と炒った小麦を使用し、種麹を接種し、麹を造る。麹と食塩水を混合し、諸味(もろみ)を造り、攪拌をしながら発酵熟成させる。

混合醸造

諸味(もろみ)にアミノ酸液や、酵素分解調味液、発酵分解調味液、糖類、甘味料等を添加している。

混合

生醤油(火入れ前の醤油)にアミノ酸液や、酵素分解調味液、発酵分解調味液、糖類、甘味料等を添加している。

  • 麹菌

Aspergillus

  • 乳酸菌

Tetragenococcus

  • 酵母

Zygosaccharomyces属,Starmerella属,Wickerhamiella属,(Candida属)

ひとこと(ひとこと?)

勝手な想像ではあるのだが、醤油は日本で最も使われる発酵調味料ではないか?

伝統的な料理でも昨今の料理でも使用するし、海外の料理を日本版にローカライズするときも醤油を入れていることが多い印象がある。

昨今の料理でもローカライズ料理でも活躍しているということは、日本人の味覚、嗅覚になじみの深いものなのだろう。

話は変わるのだが、私が醤油を使用する料理で最も好きなのは、もしかしたら卵かけご飯なのかもしれないと、ふと思った。

T.K.G!

T.K.G!

T.K.G!

文献

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