味噌

日本の調味料の基本である「さしすせそ」のラスト、「そ」を担当する味噌。

基本の調味料ではあるものの食文化の多様化に伴い消費量が減っている。
かく言う私も「そ」だけがストックにないことが多い。。。

大まかな分類

大まかには原料、色、味で分類されることが多い。

  • 原料-米味噌、麦味噌、豆味噌、調合味噌
  • 色-白、淡色、赤
  • 味-辛口、甘口、甘

その他にもろみ味噌や金山寺味噌、蘇鉄味噌などがある。

製造方法(簡易的)

麹+大豆+食塩を混合し、発酵、熟成させる。

製造準備(共通)

  • 大豆の用意

大豆を水に浸漬し、膨らませたのち、柔らかくなるまで蒸煮する。煮汁は取っておく。

  • 麹の用意

米麹、麦麹、種麹など作りたい味噌に応じた麹の用意。

  • 塩の用意

食塩で構わない。こだわるなら海由来でも岩塩由来でもいいだろう。

  • 発酵、保存容器、重石の用意
  • 焼酎の用意(必須ではないがあるほうが安心)

製造方法(米味噌)

  • 蒸煮大豆の準備
  • 米麹と塩を混ぜ合わせ、塩切り麹を作る。均一に混ぜ合わせることによって発酵がスムーズになる。
  • 蒸煮した大豆をつぶす。
  • 潰した大豆を人肌以下に冷ましてから、塩切り麹を加え全体が均一になるようにする。煮汁を耳たぶくらいの硬さになるまで添加する。
  • 混ぜ終わったものを手で丸め、味噌玉を作り、空気を抜きつつ容器に詰める。(空気はハンバーグの時のような動作で抜いてもいいし、ひたすら押し込んでもいいし、容器に投げつけて抜いてもよい)
  • 表面を平らにならし、雑菌汚染防止のために塩または焼酎を軽く振りかける。
  • ラップを被せ、重石を乗せる。
  • 冷暗所で発酵させる(20℃付近のものや30℃付近のものも)。
  • 表面にカビが発生した場合、汚染箇所のみ排除する。
  • 完成

※米麹の精米は普段私たちが食するような白米用で構わない(90%以上)。ただし白味噌は90以下のものもある。

製造方法(麦味噌)

米味噌の米麹を麦麹に変更することが主な違いである。

※精麦歩合はものによるが60~80%程度。

製造方法(豆味噌)

  • 蒸煮大豆の準備
  • 蒸煮した大豆をつぶす。
  • 潰した大豆を人肌以下に冷ましてから、種麹を加え全体が均一になるようにする。
  • 大豆と麹の混合物を塩と混ぜ合わせる。
  • 以下、上記の味噌とほぼ同様。

製造方法(蘇鉄味噌)

  • 蘇鉄の実を水洗い、乾燥をひたすら繰り返す。
  • 蘇鉄の実と炊いた玄米を混ぜて製麹する。
  • 蒸煮大豆と蘇鉄麹、塩を合わせる。
  • 以下、上記の味噌とほぼ同様。

製造方法(もろみ味噌、金山寺味噌などのなめ味噌)

  • もろみ味噌
  • 金山寺味噌

作り方は醤油のほうが近いため、醤油の項で濃口醤油を確認してほしい。
ざっくりと、もろみ味噌は搾る前の醤油であり、金山寺味噌は野菜も一緒に発酵させたもろみ味噌である。

蒸煮大豆や煎り麦(大麦、小麦等)、米等をすべてまとめて製麹する。それを発酵させて搾らずに食べる。

  • 麹菌

Aspergillus

  • 乳酸菌

Tetragenococcus属,streptococcus

  • 酵母

Zygosaccharomyces属,Torulopsis属,Wickerhamiella属,(Candida属)

ひとこと(ひとこと?)

毒のあるものを食べようとした努力した過去の人には尊敬と畏怖の念を覚える。

話は変わるが企業の人には是非とも小容量の味噌パックを作って流通に流してほしい。500g以上とか買っても持て余す。冷蔵庫に入れると悪くしそうだし、冷凍庫に入れても圧迫する。100gとか200gで売ってくれないかな。

文献

一般財団法人長野経済研究所,”味噌業界”,
https://www.neri.or.jp/www/sp/contents/1498621374919/index.html,(参照日2024/11/10)

マルコメ株式会社,”味噌のこと”,
https://www.marukome.co.jp/miso/,(参照日2024/11/10)

小泉武夫,発酵食品学,株式会社講談社,2012

丸新本家株式会社,”丸新本家の金山寺味噌とは(作り方と原料へのこだわり)”
https://www.marushinhonke.com/f/kinzanji-kodawari,(参照日2024/11/17)

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