スイーツには結構な頻度で含まれている事があるので、蒸留酒を飲まない人であっても、口にする機会が多い蒸留酒の一つであろう。他にはブランデーが挙げられる。
私も飲用兼料理用のラムを常備している。とはいってもハイテストモラセスとトラディショナルのダークラムのみで、他は所有していないかつ飲んだこともない。カクテルや本格的にラムが好きな人に良さをぜひ教えてほしいものだ。
分類
熟成具合や、原料での分類が多く、他の分類も多いが、その時はまた自分で調べてほしい。
- ホワイトラム
- ゴールドラム
- ダークラム
- トラディショナル(モラセス)
- ハイテストモラセス
- アグリコール
上三つは熟成による色での分類。下三つは糖の加工法による分類である。
他にも原産地での分類や、風味による分類、スパイスを入れたものなど様々である。
製造方法(簡易的)
- サトウキビ由来の糖を原料に発酵
- 蒸留
- 熟成or非熟成
製造方法(詳細)
ホワイトラム
サトウキビ由来の糖を原料に発酵、蒸留した後、短期間貯蔵(タンク内熟成が多い)をする。活性炭でろ過する場合もある。
ゴールドラム
サトウキビ由来の糖を原料に発酵、蒸留した後、樽で2年前後熟成させる。
ダークラム
サトウキビ由来の糖を原料に発酵、蒸留した後、樽で3年以上の長期熟成させる。
トラディショナル(モラセス)
廃糖蜜(モラセス)を原料としたラム。
サトウキビの搾り汁から砂糖を抽出するわけだが、砂糖を分離した後の砂糖にできない部分を廃糖蜜という。
ハイテストモラセス
ハイテストモラセスを原料としたラム。
サトウキビの搾り汁を加熱し、シロップ化させたもの原料にしている。
アグリコール
サトウキビの搾り汁を原料としたラム。
100%サトウキビの搾り汁を使用するため、時季が限られる。
菌
- Saccharomyces cerevisiae
- Schizosaccharomyces pombe
- Clostridium属
- Bacillus属
- Lactobacillus属
ひとこと(ひとこと?)
ラムといえば海賊が浮かぶ人も多いだろう。長期保存がしやすく、当時安価に手に入りやすかったらしい。
さて、現在の日本においてはマイヤーズラムが安価で入手性の高いラムとして陣取っているから、ここからラムを知る人が多いと推測する。
しかし、そこからどう言う方針で世界を広げていけばいいのだろうか。
私はとりあえずカクテルに興味がそこまでないので、同じダークラムでロンサカパ・センテナリオとロンサカパ・XOを購入して満足している。
文献
- サントリーホールディングス株式会社, “スピリッツ入門”,
https://www.suntory.co.jp/wnb/guide/spirits/index.html(参照日2025/03/08) - 日本ラム協会, “ラムの製法”,
http://rum-japan.jp/aboutrum/formula.html(参照日2025/03/08) - 根元茂, ラムについて ラムの製造法 (I),
日本釀造協會雜誌 1971 年 66 巻 1 号 p. 22-26 - 根元茂, ラムについて ラムの製造法 (II),
日本釀造協會雜誌 1971 年 66 巻 2 号 p. 131-135 - 薄井隆, 根元茂, ラム醸造微生物学の進歩,
日本釀造協會雜誌 1986 年 81 巻 6 号 p. 379-384 - 小泉武夫, 角田潔和, 鈴木昌治, 酒学入門, 株式会社講談社, 1998
- 小泉武夫, 発酵食品学, 株式会社講談社, 2012